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ボッキー中島ファミリーと行くスペインの旅 4-1

2002.7 記:大塚敬宣 参加者:濱田京子・香山浩子・南艸美和

■ セビーリャ

 グラナダ以降は、先生一家とはしばしのお別れ。先生達はガディックスへ、そして僕達はアンダルシア地方の中心都市『セビーリャ』へ。
 ここから先は先生は助けてはくれない。自分達の力で何とか・・・と思ったけど・・・。
 暑い!とにかく暑い!グラナダは気温は高かったけど、湿気は少ないし、日陰に入れば涼しかった。でもセビーリャはそう甘くはなかった。ふと、温度計を見たらなんと43度!湿気も結構あるし、こりゃ日中は出歩かないでお昼寝(シエスタ)していた方がいいな。
 グラナダの時もそうだったけど、昼食を食べた後はだいたい6時・7時ぐらいまでホテルで休んでいた。日没は午後10時ぐらいだし、シエスタってこっちでは必然なんだな。

 セビーリャはさすがにスペイン第4の都市だけあって、町並みはとても華やかで活気がある。
 旧市街には、スペイン最大の大聖堂である『カテドラル』とセビーリャのシンボル『ヒラルダの塔』が立っている。97.5メートルもの高さのこの塔は、頂上まで階段ではなくスロープになっていて、昔は王様が馬で登ったそうだ。僕もプチ王様気分で上まで登ったのだが、さすがに運動不足の身にはこたえた。
 でも、展望台から見るセビーリャの町並みはそんな疲れも癒してくれた。お隣のカテドラルは外の熱気が嘘のようにひんやりとした空間。外から見ても中にいてもその圧倒的な大きさを感じる事ができる。
 天井から射し込む光やステンドグラスが本当に綺麗で、その荘厳な雰囲気は、普段信仰心のかけらもない僕でさえも厳粛な気分にさせられる。

 他にも見所がたくさんあって、いやはや、とても1日や2日では全部を見る事はできない。
 ここでは基本的には別行動で、食事の時だけみんなで一緒に食べた。
 とあるレストランでは、みんなどうしてもイカ墨パエリャを食べたくて、それらしき料理を注文したのだけど、ぜんぜん別の怪しい料理が出てきたり(しかもあまり美味くなかった)、魚介類のフライを注文したら大皿に特盛りで出てきて食べきれなかったり(これは美味かったよ)、言葉が分からないものだからみんな一苦労。今となってはいい思い出だけどね。でも今度来る時は『イカ墨パエリャ』は絶対に食べるぞ!
 そうそう、醤油の味が恋しくなって中華も食べたっけ。チャーハンとかチンジャオロースとか食べたけど、さすがにホッとする味で、この時ばかりは自分は日本人なんだなあって思ったよ。

 それにしてもこっちの人達はとても親切。
 通りすがりのおじさんやおばちゃんに道を尋ねても、「よくぞ俺に聞いてくれた」と言わんばかりの勢いで教えてくれる。親切過ぎて、「ここの公園はきれいだぞ!」とか、「あっちにあるお店は美味しいわよ」とか、聞いてもいない事まで懇切丁寧に教えてくれるけど。
 それでまた、10人に聞いたら10人答えが違ったりするんだよなあ。日本人からするといい加減に見えるけど、僕達みたいな言葉の分からない外国人に臆することなく、一生懸命に教えてあげようという姿勢は気持ちがいいものだ。
 この旅を通じて思ったのだけど、スペインの人って外国語が分からない事にあまりコンプレックスを感じたり、言葉が通じない相手を避けたり、敬遠する人がほとんどいない気がする。月並みだけど、やっぱり言葉が分からなくても『ハート』が大事なんだと再認識した。


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