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アルハンブラ

 アルハンブラ宮殿の予約は9時なので、夜も明けぬ暗いゴメレス坂をテクテクと登った。
 ところどころ工事をしているので、宮殿への受付はカルロス5世の建物の前にあって、団体用と一般用に分かれていた。10分前になると、幾つかのオール中国人の団体がずらずらと「優先搭乗」し始め、隣の一般用も長い列となりその殆どが中国人。比率は中韓日、7:3:1で、アルハンブラ宮殿は紫禁城と化していた。

未明のゴメレス坂 アルハンブラ宮殿 アルハンブラ宮殿

 娘は、ライオンの中庭だけは覚えていた。目立つモニュメントだからだろう。
 在アンダルシアの定番となりつつある日中韓合同観光だけど、中国人と韓国人は記念撮影に時間をかけすぎる。自撮り的にポーズや角度を変えては撮り続け、今度は各自スマフォを交換して撮るので、その後ろには列ができる。「早く終われよ、後ろつかえてんだからさ。100万回撮っても顔は変わらんよ」だ。私も並んで娘をパシャリ。宮殿内では日本人と遭遇しなかったので分からないが、おそらく同じだろう。アジア人、写真だーい好き!

アルハンブラ宮殿 アルハンブラ宮殿 アルハンブラ宮殿

 アルハンブラ宮殿の入場予約がネットからできるようになったのが嬉しい。それまでは、友人のエミリオにお願いして事前にチケットを取ってもらっていた。予約しないで当日券で入るのもあるが、週末は入場制限とかがあり望む時間に入れない場合が多い。
 予約したサイトには、入場時にはパスポートと支払いカードの提示が記されていたが、実際には出力した予約票にあるバーコードを各ゲートにて読み込むだけで、いかにもスペインらしい。

アルハンブラ宮殿 アルハンブラ宮殿 アルハンブラ宮殿

 何回も行ったから特に行かなくて良い、と思っていたアルハンブラも行ってみればやはり興味深いものが多く見ているだけでも楽しい。ワシントン・アービングが『アルハンブラ物語』を執筆していた部屋もあり、昔読んだそれを懐かしく思い出した。
 また、アラブ王の別荘の上には石の手すりのある階段がある。その手すりに溝を掘り、そこに水が流れているので、アップテンポなせせらぎの音を発している。その音に触発されて、フランシスコ・ターレガが『アルハンブラの思い出』を作曲したと言われている。「娘~、iPhoneのyoutubeで『アルハンブラの思い出』を聞いてみ」とその場で聞いて、へぇ、なるほど~。