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ミニRPG
 ご存知のように「ドラゴンクエスト」が発端となって新たなゲームスタイルを確率したのがRPG。
 調べてみると「ロールプレイングゲーム」と「RPG」は商標登録になっているようだ。ほぉ。

 このRPG、他のアクションゲームやパズルのとは違って、バーチャル風に自分自身がそこで新しい生活をしているような錯覚と感情移入があり心身共に取り組まなければならず、それゆえにゲームクリアーの達成感もひとしおでもある。

 しかしクリアーまでそれなりの時間がかかり昨今のは半年ぐらいはざらで、下手をすると途中の力尽き休憩を入れながら1年以上かかる場合もある。
 RGPはやりたいけれど時間をかけるゆとりと何よりもそれへの継続的な気力がない、と言った貴兄にお勧めなのが以下のフリーのミニRPGだ。
 だいたい3〜5時間ぐらいで終わるものばかりなので、ちょっと時間がぽっかり空いてやることがない時などにはうってつけだ。もっともこんなのをやり出したが為に寝る子を起こされて本家ドラクエを改めてやり出してしまった私のようにならないように。

 残念ながらMacOS X用だけど、似たような秀逸のはWindowsでもたくさんあると思う。


Memory&Mind
Memory&Mind・製作者:SITE ALPHA
・ダウンロードサイト:at Vector

 人々の言葉やアイテムの取り方、イベントなどに細かい配慮が施されているため、RPGが初めての人でも違和感なく始められる。

 記憶喪失の主人公として始まり、主人公は一体誰なんだ?という謎のもとにストーリーが展開されてゆくミステリアスさがこのゲームをより面白くしている。
 2〜3時間で終えてしまう短さだけれども、その長さに合わせて作り込んだストーリーは息をつがせず、そのエンディングは一気に本を読んだような充実感さえ味わさせてくれた。

 RPGが初めてな人、ちょっと箸休め、かつそれなりにハマりたいという人にはお勧め。私の場合、Lv18、2時間半。
 尚、SITE ALPHAサイト内ではfor Windowsのこれのオンラインゲームが楽しめる。
 これも後述の「miRPGMaker」での作品。 * 注:miRPGMaker製作者のhorigoodさんからご指摘があり、Memory&Mindは製作者テライユタカさんご自身によるオリジナルであるということです。


勇者の財宝
勇者の財宝・製作者:Horiguchi's Site
・ダウンロードサイト:at Vector

 特筆すべきは、この製作者が作った画像と音源を用意すれば簡単なRPGが自作できてしまう「miRPGMaker」で、この「勇者の財宝」を作成したということだ。
 事実、このmiRPGMakerを使って他の人たちが作成したRPGがいくつかのゲーム紹介サイトで見受けられた。

 RPGの基本は最初の展開で、かつその操作などを覚えることによって以降への学習、そしてそれがゲームに入り込む「つかみ」となるのだが、策を弄し過ぎたのか、いきなり最初が難関になってしまった観がある。

 ネタバレはしないが、あるアイテムを取らないと最初の町から出られない。しかしその取り方への導入情報が少ない。これがシリーズで「勇者の財宝 2」とかなら分かるけれど。
 結果的に町中隅から隅までチェックすれば良いのだけれど、初めのオープニングとしては無理があるし、この段階で投げてしまった人も少なくないかもしれない。
 最新バージョン1.0.2(2008.8現在)にてやや視覚的に分かりやすく修正されたけれど、町の人々の声の情報からもそれを匂わすようなヒントは必要だと思った。

 で、このゲーム最大の難関が廃城だ。
 ここに限らず船もあるので行けないところは殆どないが、ただアイテム入手やイベントをクリアーしないとその中へは入れなかったり、そこでのイベントなどは当然ながら発生しない。
 廃城には普通に入れるのだが、そこでイベントを発生させるには、もちろんあることをしなければならない。幾つか選択肢があるのかもしれないけれど、私の場合「これかぁ、こんななの?」と思ったこと今でもしきり。
 ここで迷うこと数時間が多く、おそらくたいていの人はここで挫折したのではないかと思わせる。もっとスマートな導入があったのではないかと今でもしきり。
 結果的に廃城辺りを徘徊しまくるので自然とレベルも上がって強くなった、という副次的効果はあったが。

 素直になりきってゲームに興じるというよりも、製作者がどのように考えて作っていったかを想像しながらやると面白い。会話に製作者の暖かみが出ていてほのぼのとしていた。
 なんだかんだ言いながらハマってしまい、エンディングまで1日半、レベルは16。


FindingAni
FindingAni・製作者:Horiguchi's Site
・ダウンロードサイト:at Vector

 前の「勇者の財宝」と同じ堀口智さんによる made by "miRPGMaker" での作品。
 3年前に家を出て行方不明になった兄を探すストーリーで、町などを訪ねて人に話を聞き、途中モンスターを倒してレベルを上げながらラストシーンへ向かうパターンはRPGの様式美とも言え、これがあまりにもズレていたら、テレビ水戸黄門での放映後半に印籠が出なかったのと同じくらい違和感と怒りがわき出てくるかもしれない。

 やり初めて一気に4時間でエンディング、レベルは14。
 プレイ中も違和感を覚えず展開がスムーズに進んでゆくシンプルさは、この4時間という短い間では十分に濃い内容と言えるだろう。
 シカケも明快で町での会話も効果的、「勇者の財宝」より前の作品だと思うのだが、私にはこちらの方が好感を持った。

 ネタバレにはならないと思うけど、通常一つのイベントが終わり次のステージ(フィールドエリアとか)に進むとそのレベル上昇に合わせて強くなった新しいモンスターが出現するのだけど、ある箇所からいきなり強すぎるのが出現してきた。3つぐらいレベルを上げないとならず、その前後エリアでの楽しい経験値稼ぎタイムがありプレーヤーを飽きさせてくれなかった。

 エンディングシーンは手作り観があってこれはこれでほのぼのして良かった。


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