遠近両用眼鏡を新調した。
今までのは裸眼と同じくらいの近距離OKだったのだが、机で読書などをする時では細い文字が分からなくなってしまったからだ。「曖昧」の「昧」と「味」が見分けつかなくなってしもうた。
年は取りたくねーと思うなかれ、死ななければ老化は深化するので、それも生きている証と思えば気休めにもなると。
また、年をとると、文字を見るのにより明るい光量が必要になるのだ。
中国語検定や漢字検定などのここ埼玉県の会場って、商工会議所みたいな会議室で行われ(窓もある明るい蛍光灯下)、直近では昨年2021年6月の漢検2級だったが特に違和感なく既存の老眼鏡で問題なかった。
が、今年6月の準1級の時には、会場が大きなホテル内の披露宴会場とかになり、そこに机を並べて行われた。高い天井からのライトはシャンデリアを含めタングステンで披露宴時風に光量も70%ぐらいだった。
なんとか問題は読めても、書けねーんだ。
分からないで書けないのではなく、暗くて答案用紙が良く見えず望む場所にシャーペンが降りないのだ。例えば「用」を書く時に、3画目や4画目が上手く1画目の縦棒の上に降りない(ボケて見えない)。デカルーペ持参だけど、それを使って除いても頭が影になってより見えない。「拝」という漢字さえも記すのはいと難しきなり。
この時点で、もう落ちたと観念し、次回は、ライト付き老眼ルーペゴーグル持参でチャレンジしようかと思ったところだ。
止める、はねる、くっつかない、くっつくなどのうるさい漢検だけど、それは常用漢字内の2級までなのかもしれない、合格通知が届いた時には「あんな字でもOKなんだ」と協会に感謝したぐらいだ。
新調したのをかけてみれば、おおっ、「昧」と「味」の違いが分かるぞ。
が、距離が短くなった分、ちょっと遠いのが微妙になり、パソコンデスクに置いた仕事用のColorEdge/24inchとかだと見づらい。新調したのはあくまでも事務机の上での読書や学習専用の眼鏡となりそうだ。
ただ、来月日本語検定があるので、心強いパートナーができたことには間違いがない。
設問自体が分からないのではなく、その答えを書けないというのが情けないところがある。
言えば、試験会場にて「暗いから年寄りには見えないよ。もっと明るくしてくれ。」と言ったらどうなるのだろうか。
おそらく「老人にはより明るい場所が必要」というのが関係者スタッフ内では分からないと思うのは、みんなそれほど老人ではないからだ。
それはそれで仕方がないな、と納得できるところもあるが、この「老人」を「○×的な障害者」に置き換えてみると、やや社会問題として増幅しそうな気がしないでもない。
しかし、結局、分からない人には分からないよね、というところもあり、そこにおいて被不遇者がさも当然の権利のように一方通行的に騒ぎ立てるのもどうよ?と感じるところもある。