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アルハンブラは、イスラム教によるスペイン支配の象徴とも言えるのだが、コルドバのメスキータ同様、レコンキスタ後のカトリック支配においては、上手くそれらと融合しているのが興味深い。
我が家が仏教であっても何の宗派だか良く分からない処に、イスラム教だとかカトリックが出てきてもチンプンカンプンな私ぐらいの博学でも、多少のいきさつを知ってから行くと非常に面白い。少なくとも、その部屋は何の為のとかが分かるし、間違って「カルロス5世宮殿」に行って、「おおおー、これがアルハンブラ宮殿かぁ!」になる事もない。
日本においてアルハンブラの情報はあまり多くはないが、宮殿の売店にて日本語訳の豪華写真解説本が1,000円ぐらいで売っているのでお勧めしたい。
語学勉強としてスペイン語のを買うのも一考だが、私ぐらいの「ハイ」レベルが、ある単語を一生懸命引いてみれば、「礼拝の際に、司祭が座る椅子の横に置く特別な燭台」とか書いてあって、「何これ?」になるのがオチだから、迷わず日本語訳のを購入した。ハイ。
ま、そんなのが分からなくたって、行ってみるだけでの価値は十分にあり、騙されたと思って行ってみるのをお勧めする。
尚、休館日とか工事中で入れなかったとしても、それは騙された内に入らず、そういう場合は、ゴメレス坂のエミリオの寄せ木細工のお店にでも寄って、お土産を買いながら「ひでー日本人に騙されたぁ!」とボヤいてみるのも一考かもしれない。
だいたい、グラナダ泊もない過密スケジュールでアルハンブラを見る事自体に無理があり、浜名湖を見るのに、東海道新幹線の車窓からそれを眺めるのと等しい。
グラナダで一番高い「ヴェラの塔」からは、グラナダ市街が一望に見えるし、サイフォンを利用しての口から水を吐いているライオンの置物があったり、天井が蜘の巣だらけとかとか、当時のそのままが残っているのが素晴らしい。
どれだけアルハンブラが美しいかというと、城壁に刻まれた以下の詩で分かる。
Dale limosna, mujer Que no hay en la vida nada Como la pena de ser Ciego en Granada
「グラナダの盲人には施しをしなさいな。 |