小学校時代のコーラス、中学時のハーモニカ、高校時代に興味を抱いた声楽が私の音楽の原点であり、雪国の豊かな四季を感じた新潟での疎開生活、そして高校時代より強い興味を抱いた文学と映画がその後の名曲喫茶通いと結びつき、それらが社会人になってから遭遇したクラシック・ギターに味わいを加えてきたのではないかと思っています。
高木孝先生のもとでギターを学び、多くの優秀な若手門下生達が次々とコンクールを制覇してゆく状況に刺激を受けたことが、音楽で身を立てる決断を促しました。
32歳でデビューし、その後のリサイタル活動はソロ演奏だけに留まらず他の楽器や音楽とのコラボレーションなど多彩なものになりました。
また多くのギター仲間との演奏活動や審査員活動なども私の音楽表現の幅を拡げてきたと思います。
演奏を重ね育んできた数々の名曲の中から心温まる曲を選び、今回のCDに収録することにしました。
「ギターで心を歌う」という命題を私のライフワークとして追求し続けたいと思っています。
-- ライナーノーツから -- |