HOME > アルバム >
田舎の結婚式 2006.11

 先週の週末、従姉妹の結婚式で福島県の郡山〜白河に行ってきた。
 仕事でも依頼もないので、毎度のPRESTOを詰めたライカM6 +50mmを持っていった。
 式が始まり会場を見渡してみると、ブライダルカメラマンとビデオマンが見当たらない。「カメラマンいねぇの?」と聞くと、叔父さんが「みんなが撮るから要らないよ〜」。そうかぁ?
 伯父さんは不要でも、新郎新婦は要るんじゃなかったのかい? ま、いろんな価値観があるからな。

 痛風が気になったし料理もおフランスだったので、ビールをやめて赤ワインをボトルで頼んだ。私は新婦の親族席だから周りは白河のじーちゃんばーちゃん&おじちゃんおばちゃんとかで、完璧な「ずーずー弁」で満たされていた。
 私は中学生になるまで、この親父の田舎へ良く遊びにいっていたので、東京弁とずーずー弁のバイリンガルだ。
 食べていると「おい、ケンちゃんよぉ、プロだろっ。写真撮ってやってよ、今、ケーキカットだよぉ」
 「プロ」というのは金が動いてこそプロなんだけど、そんな論理はここでは通用しないので、仕方がないから「モノクロだよ」と言いながら、ポイントだけを押さえてスナップ。
 サンパックSR26(B3000sの弟版)で天井バウンス。小さい時にはずいぶんとお世話になった叔父さんだから恩返しのボランティアで丁寧に撮ってあげた。

 ケーキカット、キャンドルサービス、主賓挨拶(白河市長)、両親への花束贈呈、帰りの出口でのご挨拶などのカットだけど、生まれて初めて披露宴を50mmだけで撮ったぞ。
 最初は50mmだけで撮れるものなのか?と不安だったけど、これしかないことを見極めると人間は工夫しようと思うんだね。でき上がった写真を見ると、十二分にブライダルフォトとして通用する写り具合だ。ほぉ、勉強になった。

 新婦のポートレイトなどは紗のフィルターを入れて良い感じにプリントし、キャビネ10枚、市販のお洒落なアルバムに入れて送ってあげた。
 16枚アルバムのモノクロと普通のカラースナップのコンビでブライダルの仕事しようかしら。親族控室〜挙式〜披露宴までで 150,000円。
 これを「高い!」という人がいたが、同じトロだって、回転寿司の300円もあれば、普通の寿司屋での600円、そして1,000円だってあるんだな。この違いが分からなければ、300円で満足していれば良いということだ。
 もっとも世の中には300円のを600円で売る寿司屋もいるかもしれない〜。

戻る