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台北発東京・差異視點/De Taipei a Tokio.Diferencia de miradas Last
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 台湾の民生報という大手新聞社のカメラマン記者をやめ、以前から興味のあった日本に、勉強の為に私費留学しようとやってきたのが黄承富(ホァン・ツェンフー)氏。
 たまたま私の個展「MY COMPANY」に来ていて知り合ったのが1989年。同じ歳で誕生日も2日違いで身長も同じ、仕事も同じとくれば、仲良くなるのにそう時間はかからなかった。
 お互いに何かをやろうと云う事で、私の住む東京を彼が撮り、彼の住んでいた台北を私が撮ってでき上がったのがこの「台北発東京」。そして翌年に台北にて数点入れ換えて「差異視点」として開催。
 各半切25枚の計50点出品。
1990年7月記

写真展『台北発東京』  新宿オリンパスホール 1990年7月25日〜8月7日

 序 文

 南方、一つ暖かい都市とは、台北だろうか?
台北発東京  私は台北からの方です。
 北方、一つ冷たい都市とは、東京でしょう!
 一年前、知り合った健サンは、東京人して、いま、埼玉に住んでいる、昔の東京人だと思う。
 健サンと知り合った頃、両方が通じる言葉は、写真しかない。
 日本語、分からない、中国語も、全然。英語、どうかな?いい GOODだけ、しょうがね。
 本当ですか?写真は言葉といわれる?
 違うかもしれない、健サンと写真をテーマとして相談するとき、誤解、偏見など気持も出った。

 健サンは3回台北に行ったん、「台北は良い所でした!」言った。結局、ウーン、いいGOOD、本当?誤解かな。
 東京ね、冷たい過ぎ、偏見かい?
 「台北発東京」というテーマ、旅人の写すといえる。
 僕に対して、1988年初秋来日、遊学から、在日ジャーナリストとしてを経って、東京という所に言えば、冷たい人間関係の都市じゃないの?自分自身の深く感じによって、写真で受ける感覚を描いて行きたい。

 台北に対しては、また、どうですか?
 交通混乱、有情都市、又は、知らない所・・・健サンの台北で撮った写真を見ると、どんな感じを生きるの?・・・・・誤解とか、偏見とか、写真で説明するよ。いいかい!?
 健サン、水掛け論をやらないよ。

黄 承富
写真展『差異視点』  爵士攝影藝廊(ジャズ写真ギャラリー) 1991年3月2日〜14日

 序 文

差異視点 彼がもしロシア人だったら、ウォトカを飲みに私はロシアに行っていたでしょう。そして、彼がもしメキシコ人だったら、台湾へは行く事もなく、その情勢など殆ど分からなかったことでしょう。

 彼、黄承富が東京を撮り、私が彼の台北を撮ったこの写真展「差異視点」の為に、台湾ビールを4回も飲みに行くはめになってしまいました。
 こういう場合、台湾を褒めなくてはいけないのですが、意味もなく褒めるほどおめでたくはなく、けなすほど毒舌ではないです。で、素直な感想を述べると、街並み、バイク、車などがとても汚いのですが、至る所にゴミ箱とか灰皿が設置してあるのには感心しました。タクシーの運転手はみんな感じが良かった(彼曰く、運が良かっただけとか)。日本にはない香辛料を使うので、口に合わない食べ物も沢山あった。しかし、牛肉を食べた時には、今まで日本で食べていた牛肉は何だったんだ?と思いました。文化的に、日本にあるものは殆ど台湾にあり、ない物を挙げるのなら浮浪者とツッパリヤンキーだけぐらいでしょう。
 しかし世界広しと言えども、手紙を出しても返事が来ないのは台湾だけです。礼節を重んじる中国文化を継承している台湾と思っているのに、一体どうなっているのでしょうかね。ネェ、承ちゃん?

 4回も行かされてしまったので愛着たっぷりの台湾。どちらかと言うと好きな国であります。

中島 健
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