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Time To Time 1996-1998 : 36-15
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ステンドグラス


ステンドグラスを通った光は
石を敷き詰めた床に影を映した
聖者のしぐさは
グラスよりも輪郭を淡くして

宗派が違うので祈りをためらい
床に落ちる光を浴びていると
白いワイシャツに紺のカーディガンの
白髪の男が軽く会釈して
パイプオルガンの段を昇り
バッハの音が反響して
ステンドグラスの影が揺れた
三曲弾き終えて男は降りた

「神様のために弾いたのですね」
「はい、半分は神のために
半分はあなたのために」
「ありがとうございます」
「どういたしまして」

電車の窓から眺める教会は
冬の黄昏にかすんでいた
こんな風にして神は時々
私の肩にそっと手を置く

Time To Time 1996-1998

36 - 15
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