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Time To Time 1993-1995 : 36-27
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それは一夜の宿の扉でもなく
教会の鍵の掛かった扉でもなく
ましてや友人の家の扉でもない
それは時々キ先に現れて
そして私は扉を叩いて言う
「開けて、どうぞ開けてください」

砂漠の青い夜の町や
北の針葉樹の森や
乾いたオレンジの匂いのする町で
扉は私を優しく拒絶し
やがて私はその意味を悟る
「昨日までの思い出は
過去の骨董品のように古く
それを私は扉で隠す」

私は扉に一礼して
靴の埃を払って
また次の町へと旅を続ける
乾いたオレンジの匂いが体を包む

Time To Time 1993-1995

36 - 27
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