1991年に、焦点を持たない多極化した写真状況の顕示化、あるいはその時代の写真のショーケースとして開催された「贅沢な床」という展覧会があった。
それから13年を経て「贅沢な床 2」を2004年に開催した。
この間に写真の状況はいろいろな変化をし、全ての極が複雑に絡み合うリゾーム状態と化してた。
その写真展はそのような現在の写真状況のショーケースであった。
その後、翌年もやろう、ということになり2005年に「贅沢な床 3」の開催に至った。
その後、少し時間を置いて開催したら、という話になった。何故なら、その間各自が自分の写真表現について少し考える時間が持ちたいという意見があったからだ。その為に約1年半という期間を置いての開催となった。
今回もメンバーは、グラフジャーナリズム・コマーシャル・営業写真などのカメラマン、教師、公務員、ギャラリー経営者など多様な職業を持つ人々だ。
その人たちが、前回から少し時間を置いて、各自の写真表現にどのような変化があったかを見て頂きたい展覧会だ。
贅沢な床主宰、田村博
「1 9 8 6」
1986年、初めて飛行機に乗って、初めて海外に行ってみれば、
そこはスペインの小さな田舎町だった。28才。