夜明け前に眠りから覚めて 足の向こうの窓から空を見た それは海の底のような深い青で やがて緊張が解けるように 青は色彩を薄くして 真珠色の光が青に射し込み 夜明けを伝えた 猫は窓辺でまだ黒いシルエットのままだが コツコツと鳴るドアの外の靴音を聞いて シルエットのまま玄関へ急いだ 同居人が孤独という影のまま もうひとつの孤独が 菫色の影になっているベッドの上で じっと夜明けの空を見つめているのを 見下ろした 猫と二人の人間のトライアングルに それでも朝は平等にやって来た