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Time To Time 1999-2001 : 36-36
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家具も壁掛けも残っているのに
決別の意志がなぜか分かる家
電気も水道もしっかりと
元栓が締められていた
ひとつだけ忘れられたこと
置時計は規則どおりに
時を刻んだ

その時計の音も止んだころ
冬が来て静寂が訪れた
前庭と家の中の違いは
それでも庭は密やかに
息をしていたこと
家は息を潜めていたこと
だから早春に
警察やら役所の係やらが
やっとドアを開けた時
青く冷たい爆風が
家の中から
人々を吹き倒したのだ

Time To Time 1999-2001

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