F2〜F4の時代は、最上位機種がありその下に2人の弟がいるラインナップだった。F2・EL & FT2、F3・FE & FM、F4・F90 & F801。
Nikomat ELは、1972年に発売され、ニコン最初の電子シャッター搭載のカメラ。電池も特別でLR44が4つ。
電池を何処にいれるのかは、知る人ぞのみ知ると言った独特の場所で、ミラーの下にそれがあるのが特徴だ。
1976年、ワインダー装着可能なELWが発売されるが、モータードライブが一般的になりつつある時期においては、お世辞にも使いやすいとは言えない巻き上げスピードだった。
使用においてFTと違うのは絞り優先オートが付いているだけだったので、あまりそれを使わない私にとっては、短い期間持ってはいたけれど、あまり出番がなかった。
また、FT2やF2に慣れていたので、あの追針式の露出計表示は馴染めなかった。
この写真のELは、使っていたモノではなく、最近知人からいただいたモノだ。新品で買ったのだけどあまり使わずにここまで来てしまったので、私に使ってくれとのこと。
ちゃんと動いているしモルトも元気だ。しかし、一応のチェックでSSに持っていったら、電子基盤の劣化でシャッター精度が不安定だと診断され、また、修理不能とも言われた。
残念だが、ボッキ〜中島写真美術館にお蔵入りとなった。
巻き上げクランクにAというシールが貼ってあるが、ファインダースクリーンの替えられないFTやELのデフォルトはマイクロプリズム。
購入時にもう一つの選択としてスプリットイメージがあり、このシールはそのスプリットスクリーン装着機種であるという意味。