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何故か大連/不知為甚麼去大連
 

何故か大連

お土産

 一つ学んだのは、中国製または中国にて買い物をする時には、本物か偽物かなどの概念を持ってはならず、目の前にあるモノが全てであると思い込むことだ。哲学的に言うと中国には偽物も本物もない。

オメガの置き時計 オメガの置き時計 オメガの置き時計

 大連駅近く天津街のアンティックを扱っている屋台にて。
 60mm直径のガラス玉のオメガ時計がなかなか可愛い。でもこんなオメガのがたくさん置いてあって本物なのだろうか?
 180元(2,260円)からスタート。本物ならこれでも安いと思うけど、ここは中国だ、オメガとか本物かなどとは考えてはいけない。また徐々に下げるのはもう北京で懲りて面倒なので、いきなり「60元(750円)なら買うよ」。
 「そりゃぁないよ、なんという値段だ!140元(1,760円)でどうだ」
 「じゃ、80元(1,000円)なら良いかな」
 「これオメガだよ、ホンモノだよ、120元(1,500円)ならどお」
 「分かった、90元(1,130円)なら買う、それ以上なら買わないよ」
 「じゃ、95元(1,200円)でどうだ!」
 「再見〜、またねー」
 「分かったよ・・・90元(1,130円)でOK」

 ネジを巻いて時計を合わせて2日経って見たら、ちゃんと合って動いているし、ゼンマイの巻具合も軽く、もしかしたらホンモノ?さすが中国のオメガだ。

【 追記:2014.11 (1) 】

中国のオメガ置き時計 いつも起床と同時にネジを巻く。1日に1分ぐらい進むかな。
 数日前、いつものようにネジを巻いていたら手が滑って机の上に落ちた。パカッと半球で割れてしまって「中から桃太郎」みたくなってしまった。
 割れたと言ってもハメてあったのが取れただけなので、またそのままハメれば元に戻る。
 実は文字盤は小さくて、前玉がレンズになっていてその文字盤を大きく見せていたのにはびっくり。なかなか凝っている。

 買った大連の骨董品風の屋台では似たような形状のが大小入り交じって沢山売っていて、仲間の一人がキーフォルダー的なのを買ったが1週間ぐらいで動かなくなってしまったそうなので、アンティック的なことを含め、当たり外れもあるのかもしれない。

 中国において本物かニセモノかを気にして買ってはなりませぬ。目の前にあるものだけが「真実」だからだ。
 もっともブランドとして買った訳ではなく、動けば良いので本物かニセモノかはどちらでも良いというのもあった。また、「もしかしたら本物のオメガかもしれない」と思いながら使うのもまた良いのかもしれない。それは1,000円ぐらいで買ったからだ。100,000円とかで買ったりするとそうはイカのなんとかだろう。

 とは言え、サイトでちょっと調べてみると、「オメガ社は1894年にΩマークを出した」というのがあって、あれ、私のはΩマークが付いていて1882年となっていて計算が合わないぞ。厳密に言えば、関税法違反であるようだ。おお。
 東名高速を120km/h、中央道を100km/hで走行するようなお目こぼしを願いたいところだが、それでは、これはどこで作ったものなのだろうか?という疑問が大きくボッキ〜す。

 個体差があったとしても、物の使い方が丁寧過ぎる私が毎朝のように竜頭を巻いていて4年以上も元気な時計ってかなり性交、じゃなかった精巧だと言える。おまけにその竜頭だってかなりスムーズで好い。中国にこんな精巧な時計を作る技術なんてあったのか。あ、日本の時計、殆どmade in chinaか。
 でも、これならニセブランドなんぞを記せずも、「時皇」とか「龍時」とかにネーミングして売れば、それなりにグーッだと思う反面、1日に1分遅れる手巻きの時計なんて今時売れないのかも〜。

 座り良くする為に底部に平面カットを施してはいるけど、竜頭にリングがあるということは、懐中時計を意味するのだが、直径60mmの球形懐中時計ってどーなのよ?こんなのズボンのポケットに入れたら、別の意味で誤解を生じそうだけど・・。

【 追記:2014.11 (2) 】

17 ZUAN 後日、改めて裏側を見てみた。以前にも見たけどあまり気にしていなかったので何かの記号ぐらいにしか思っていなかったのだが、今回改めて見てみると「17ZUAN」と記されている。
「17」という数字と「ZUAN」というアルファベットで、つまり「17石」だ。しかし、普通は日本製でも「17 jewels」とか記 すのだが、この「ZUAN」は、ずばり中国語の「石」を意味する「鑽/钻」である。うへっ、思いっきり中国製だ。
 他国、特に欧米の模造品ならちゃんと可能な限り徹底して模造するのだが、表のプレートを張り替えただけでOKとしている。日本人としては、ここまで模造するのなら「17 jewels」と記せよ、と思うのだけど、ここに中国語を記すとどうなるか、とかの意識がないわけで中国の国民性を垣間見ることができたりもする。

 デュポンのライターで「都彰(duzhangという発音だけどデュポンの事?)」と刻印されたのがあったけど、それに類似・・・あり得ないな。もともと、90元(1,130円)で買ったものなので、文句は言えないけど、もうちょっと夢を見させて欲しかったところでもある。


純銀製の文鎮純銀製の文鎮純銀製の文鎮
 200mmの純銀製の文鎮。
 清の歴代皇帝の顔が刻まれていて裏には純銀の意味の「足銀」と刻印されている。ま、中国だから刻印なんてどうにでもなる。
 先の時計の隣の屋台だけど、これまたいきなりふっかけてきて120元(1,500円)。純度の高い本純銀製なら安いけど、ここは中国、値切りまくって40元(500円)。
 「これは本当の純銀製だからマケても100元までだ!」とか言ってくれたのなら、それなりに信じて買っても良いかな、と思うも最後は40元(500円)まで下がるからなぁ〜。買う方も一抹の懐疑心が残る。


琥珀のサソリ 琥珀のサソリ 90mm長のサソリと植物の琥珀化石。130元(1,600円)から始まり50元(630円)でゲット。
 おじさんに「これいつの頃の?」
 「・・千年くらい前だよ」
 どうせなら1万年前とか言って欲しかったな。
 また千年前だとしても植物やサソリの色素が残っている訳がない。
 最近の昆虫の死骸などを封入させた「人造虫入り琥珀」だと思うけど、それでも見ていて綺麗だし実際のその太古に夢を馳せることはできる、という気持ちぐらいで買わないとならないのが中国。
 しかし、良くもまぁこんな偽物を作って売るよなぁ〜。買う人がいるんだろうな・・あ、私だ。


三鞭酒 中国のウィスキーだと思ったら白酒の一種。
 いろいろな種類があったけどラベルが可愛いこの「三鞭酒」というのを買った。
 辞書で調べてみると「鞭」は動物の陰茎、または食用や薬用に供するもの・・・元気が出そうだ。8.5元(110円)。


琥珀のサソリ 最近の飛行機は良く分からなくて、機内持ち込みはライター1本OKで荷物預かりはNGだったり機内持ち込みはライター1本もNGだけど荷物預かりはOK。
 チケットカウンターにてスーツケースを開けられていたり、税関手前のXレイでひっかかってライターを取り上げられているのを散見するが、何故か私はどちらに入れていても咎められたことがないラッキーが続いている。
 今回バッグが変わったのでライターを忘れてしまい、到着後すぐ大連駅前で買ったのがこの3元(40円)のライター。ライターは「打火机」だけど、これには「得発火机」と記されている。単なるネーミングかな?

 台湾で買ったある100円ライターは6割しかガスが入っていなかったけれど、これはちゃんと9割入っている。真面目な中国製品である。


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