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CUEVA(クエバ)を辞書で引いてみると「ほら穴、穴蔵、地下室」と書いてある。確かにアルタミラの洞窟(サンタンデール)は有名だ。
スペインの町グァディックスにもこのクエバがあるのだが、こちらはちゃんと人が住んでいる一つの家の事だ。今でも数千年も前のいでたちで石斧とかヤジリを持って生活している原住民族と想像してしまうと、そこに住む人たちに叱られてしまうが、辞書で見る日本語でのクエバの意味は、そう云う想像でしかないのは、文化の違いだろう。しかし構造的には、硬い岩を掘って作った家に住んでいるだけと考えた方が分かりやすいかもしれない。
グァディックスは地理学的にも珍しい場所で、硬い地殻でできている。だから穴を掘ったところで崩れるとかは殆どないし、日本では頻繁に起こる地震も稀有である。マラガ、グラナダでも、このクエバを見かけたが、数量からすればこのグァディックスにはかなわない。
岩の中だから、夏は涼しくて冬は暖かい天然のエアコン付なのは嬉しいが、唯一配水処理の問題があり、トイレや風呂、洗濯などの水関係は、庭のそれ専用の小さな小屋で行われている。* 「地球の歩き方」スペイン編では、なんと「クエバを見に行こう。」としか書いていない。おいおい、人が住んでいるんだってば。もっともスペイン語を喋れなくたってボディランゲージで「家を見せてくれ。」と言って断るスペイン人がいたら、それは冠婚葬祭とかで忙しかったとかぐらいで、中に入ってワインとかをご馳走になれなかった確率は0%に近い事を断言する。
「クエバ博物館」もあるのだが、江戸時代、敬意を示して言えば明治時代の市民の生活風景を紹介しているような展示内容で、余計な誤解を外国人に与えるような気がしてならない。
マドリッドからアルメリア行きの特急タルゴに乗ること6時間。
1992.5
【2002.8】 ある人から「水管理はちゃんとしていてシャワーやユニットバス、ジャグジーなどいろいろになっている」との指摘を受けた 撮影をした時に「昔は・・」と「昔のままのもある」というのが先入観となって記してしまったようだ。確かに昨今、リニューアルした場合は水回り及び配水処理、ユニットバスなどがちゃんと完備してある。 クェバ内部の写真は、今は亡きホァキンのお母さんの家。 |