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車 窓


グラナダへ向かう電車は
低潅木のまだらに生えた
名も知らぬ岩山をいくつも過ぎて
やがて乾いた穀倉地帯を抜けて行く
シエラネバダを遠くに見る
茶色い小麦畑には
赤いポピーまで咲いていて
悪夢のような平和な光景

灼熱の穀倉地帯を電車は走る
地獄からの使者のように
町に用事のある人や
ふらりと舞い降りた
東の国からの
旅の終わりを探す旅をする
魂を乗せて

「Time To Time イベリア便り」

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