呑んだくれて酔いつぶれて ふらふらと数人でなだれ込んだ教会 「聖アントニオ!」 「聖フランチェスコ!」 「クラーラ、クラーラ!」 叫びながら 各々が好きな聖像の足にキスしたり 懐からビールを出して勧めたり 泣いたり歌ったり どうしようもなく過ごす 新年の夜は雪の夜 奥のドアを細めに開けて しばらく聖堂を見渡してから そっとまた閉めたのは 神父だったかもしれないし あの方だったかもしれない