約束の時間を過ぎても来ないので 豚の膀胱の下がった 居心地のいいカフェを出た そろそろ夜の時間なので 一人でいるのが嫌だったのだ カフェの見える位置に立っていた 薄明るい広場は小さな敷石で出来ていて 昔のギルドの建物が四方を囲んでいた 私は待ち続けるべきか 立ち去るべきかぼんやり考えながら立っていた 約束は一年前のことだったし あの日に現れなかったのは私の方だったのだし