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中国語のお勉強

 

【中国の辞書】

現代漢語辭典/现代汉语词典『现代汉语词典 5版 商務印書館』
 中国語関連の本を読んでいると、「现代汉语词典」というのが良く出てきて、どうやら中国では規範となるような辞書のようだ。日本だと岩波国語辞典とかだろう。
 本当に必要になるレベルは当分先だけど、買ってみようかと思った。中国語の場合、「辞典」と記されているとそれは日本で言う漢和辞典のことで、通常の辞典は「詞典」。
 ざっくり探してみると日本の東方書店で輸入本として5,700円。理解できる価格だけど価格自体が高い。
 中国の検索サイトから探してみると、当当网(http://www.dangdang.com/)という何でも通販サイトがヒットした。
 2011年現在の最新版は第五版のようだ。定価78元(930円)が62.4元(744円)で安い・・あ、中古もあって40元(477円)、安いなぁ、やっぱ中国はこういう価格じゃないとねぇ。
 海外送料も日本まで60元(715円)で、合計1,460円。しかし、最後のカード決算でエラーで出てしまう。VISAなんだけどなぁ。
 メールで問い合わせるも、ありがちなFAQコーナーを紹介されるだけ。

现代汉语词典 さすがに5,700円は高いので諦めようと思った時、中国のアマゾンってないのか?
 果たしてあった!「亚马逊amazon.cn」。
 たまたまか中古はなく、定価の62.4元(744円)、でも送料が高く110元(1,310円)の合計2千円ちょっと。ま、5,700円からすれば安い。日本のアマゾンのようにViSAカードですんなりウエルカム〜!
 10日間ぐらいで届いた箱を開けてみると、いつも使っている小学館の中日辞典と同じ大きさの辞書だ。
 英英辞典同様の中中辞典なので説明も中国語だけど、ところどころ分かるのがあって見てみると、その小学館の中日辞典と同じだったりして、小学館の中日辞典もこの「现代汉语词典」を参考・・いや、殆ど丸投げ翻訳みたいなのが散見〜。
 注音符号や繁体文字も並記されているのにはびっくり。また日本の辞書のよりは少し落ちるけど良い紙を使っていて規範的な辞書なんだな、と思った。

 巻末の中国の地図、当然台湾は中国に入っているように示されているけど、尖閣諸島(中国では釣魚諸島)のところには国境線がないのが、なかなかシュールだ。
 巻末付録の一つに歴代紀元表があり、日本なら「日本歴代紀元表」とかになるけど、中国だと「我国歴代紀元表」。
 なんか愛着の出そうな辞書で、実用でもそのようになるレベルになりたいと思った。(2011.11)


小学館中日辞典『中日辞典 小学館』
 最初は良く分からないので、三省堂のコンパクトな『デイリーコンサイス中日・日中辞典』を買うが、続けていれば当然物足りなくなり、改めてちゃんとしたのを買った。
 辞書としての定価6,300円はとても安いと思ったが、買ったけど殆ど使わなかったという中古もあるので、アマゾンにてゲットしたのが中国語を初めて5ヶ月ぐらいの2009年3月、第2版の新品同様を送料込みで1,600円。
 例文では難しそうなのだけにピンインが付してあり超入門レベルだった当時の私にとっては大変だったけど、使っていれば慣れるものだ。まだ収録単語や語彙数が豊富で例文と補足説明のバランスを含めてこのタイプの中国辞書での最高峰だと思った。
 発行から10年が経つ2013年の春に待望の3版が出るというもっぱらの噂があるがどうなんだろうか。出たらすぐゲットなんだけど。(2012.8)

『中日辞典 小学館』3版
小学館日中辞典 3版 2016年11月、13年振りに3版がリリース。
 この時点では最新の中日辞典なので、現在の中国語に一番即した辞書だ。
 新語8000字が増え、新たに品詞が付記するようになり、個人的にはこれが嬉しい。まだまだ品詞を確認するレベルなので、場合によっては他の辞書にて品詞を確認していたのだが、これでこの第3版を基軸にして使えるようになった。また、なくなるかもしれないと思っていた、注音符号もちゃんとあって一安心。
 時代で言えば、電子辞書が主流風にはなってはいるけど、中日辞典においてはさすがに紙の辞書は不可欠だと思うのだけど、どうなのだろうか。  

小学館日中辞典 2版『日中辞典 小学館』2版
 同じくアマゾンにて中古をゲットして良くは使ってはいたのだけど、電子辞書に取って代わられて全く使わなくなってしまい書棚の飾り物と相成ってしまった。
 中国語に限らずどの外国語でも同じだと思うけど、日本語で調べたその単語をそのまま使うのは非常に危険で、一度中日辞書とかで確認しなければならない。となるとその例文も中日辞書の方を参考にするので分厚い辞書よりも電子辞書の方が使いやすくなるという次第(2013.4)。

『日中辞典 小学館』3版
小学館日中辞典 3版 2015年11月、13年振りに3版がリリース。
 この時点では最新の中日辞典なので、現在の中国語に一番即した辞書だ。
 日本語の口語的な言葉なども意外とあり、または中国語への訳も単なる直訳が少なくなり、またそれへの例文も少しこなれてきた、敢えて中日辞典で確認というのも少なくなった観があって、つまり使いやすくなった。
 中国語を始めた頃はあまり日中辞書は使わず、使っても電子辞書だったのだが、その頃から比べて少しだけでも学力が上がったからか何故か紙の中日辞書をよく使うようになった最近のところにこの3版リリースは嬉しい限りだ。

中日大辭典『中日辞典 大修館書店』
 年明け(2013.1)にふとアマゾンを見たら、定価8,600円の中日大辭典(大修館書店)の中古が1,800円で売っていたので、思わずポッチしてしまった。
 中国語の先輩が、語彙が多くて良いよ、とお勧めしていたのと電子辞書にも収録されていたので、実際の紙媒体でも使おうと思ったところからである。
 確かに小学館の中日辞典よりも沢山載っていて特に古典関連のが多いが、現代の口語や新しい単語や語彙そして例文の豊富さなどは小学館の方に分がある。
 しかし、例文が電子辞書掲載のと殆ど同じ、というのはどーなのよ?
 また古典に関しては、漢和辞典の方が断然優位であり、結局は電子辞書で充分となり日中辞典同様に書棚の飾り物と相成ってしまった(涙)。
 希望者がいたら着払いで差し上げたし(2012.8)。 → 大学の後輩に酒ゴッチにて譲った(2015.10)。

■ 2014.1:
 中国の古典と現代文学の間に位置する近代文学、その代名詞的な魯迅のを読んでいるのだが、その原文の語彙がなかなか難しくのが多く、小学館や白水社の辞書には載っていない。
 和訳の本を見れば意味は分かるけれど、原文の語彙をそれなりに検証しなければならないところでは、この辞書の見出しまたは例文に、かなりの魯迅作品からの語彙が載っているのに気付いた。また、中国語の辞書としては、古典の用語をそれなりにカバーしている。
 近代文学、または古典を読む場合は、この大修館のが必携とも言える。


講談社中日辞典『中日辞典 講談社』
 私のような中国語入門学習者にとっての推奨辞書は、その小学館のと相原茂先生著の講談社のいずれか、と聞いたことがある。
 小学館のは変わらず第二版だが、講談社のは2010年に緑色の第三版が出て7,980円、中古でも5,900円、おおっ、高いぞ。小学館のより人気があるのだろう。
 一つ前の第二版、毎度のアマゾンの中古では880円とかがあったが、説明を見るとそれなりの使用感があるようで、少し綺麗なのを1,526円でポチッしたら殆ど新品状態のが届いた。
 謳い文句の一つに「例文に総てにピンインが付いている」があるけど、在・我・的などにも当然のようにピンインが付いている。入門者にはありがたいけど、それらは2〜3年経つと要らなくなるので小学館のように必要と思われるところだけをピンインで付す方が良く、中国文と日本語訳の間にその長いピンインがあるので読みにくいところもある。
 結局、小学館のに比べると、その長いピンインのおかげで例文や語彙数、または語彙などへの説明量が少なくなっている。

 相原先生編集なので語彙や慣用句、そして文法などへの説明がとても豊富で、そして何よりも見出しに品詞が記してあるのが嬉しく、2008年の10月から中国語を始めたけど、その頃を思い返してみると、最初にこの講談社のを買うのが良かったかな、と思った。
 しかし、その品詞が付してある反面、小学館には付してある名詞への量詞がこの講談社のには付していない。第3版で付すようになり語彙数も増えたとは言え、やはり例文にすべてピンインが振ってあるので情報量は小学館のに届いてはおらず、ちょっとした文法や類義語のチェックぐらいしか使わなくなってしまった。

 もっとも辞書を沢山持っていても語学力は上がらない、というのを自戒的に肝に銘じないと・・・。
 これも、希望者がいたら着払いで差し上げたし(2013.8)。 → 通う地元の中国語教室のお友だちがタダじゃ悪いと言って500円で買ってくれた(2015.11)。


中国語辞典『中国語辞典 白水社』
 白水社の中国語辞典は個性的だけどなかなか良い、というのを小耳にはさんだので、市内の大型書店等で探すも見当たらない。小学館のや講談社のに比べてマイナーなようだ。
 ダメ元で、アマゾンの中古をポチッする。小学館のとかは900円からあるのに、こちらは2002年発行の古い辞書なのに4,300円からと希少なのか高価である。
 書き込みのない比較的綺麗そうな「良」というの4,500円のをチョイスした。届いたのを見たら新品と変わらずラッキー。
 品詞、構文説明、量詞とうが記載されていて、語彙も豊富だけど、確かに例文が個性的だ。
 「本気」の「較真」の例文は、

 人家只是开开玩笑罢了,你又何必较真呢?
  ↓
 あいつらはただ冗談をいっているだけだ。君は(いったい何を本気にしているのか→)本気になることはないよ。

 確かにリアリティさはあるのだけど、「开玩笑」のAAB型の「开开玩笑」、「〜だけ」の「罢了」、反語的な「どうして〜する必要があろうか」の「何必〜(呢)?」が分からないと、なかなかこの例文ではピンと来ない。こういう例文が多いので初級向きではないかなぁ。
 とは言え、小学館のとは全く違った例文や用語説明があり、充分に小学館のと併用して使ってゆける辞書で、やっと見つけたな、という感じだ。これで語学力が上がらないのを辞書の所為にすることができなくなった。(2013.9)