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中国語のお勉強

 

【台湾の中国語】

ひとりで学べる中国語会話 2008年、9年振りに台湾へ行くことになったので、泥縄にしろ少し中国語(マンダリン)を勉強しようと思って本を買いに行った。

 真面目に文法から勉強しても間に合わず、かつネイティブの呪文のような言葉を聞いても意味分かりません〜。
 まずは言葉の意味と適当な音読みを覚えてからと思って無視。
 台湾人と細かい親密なコミュニケートなんて無理、たった1ヶ月半だもの。
 台湾人だって1ヶ月半の勉強で日本語をマスターなんて無理でしょ。

 少なくともこちらからの質問は全てYesかNoしか返ってこないようなフレーズだけを覚えるという安近短風即席チャイニーズ学習法だ。

 英語でも良いけど、取りあえずその国へ行くのならその国の言語で喋ろうよ、それが旅行者のマナーでしょ、と志だけは高い。実際は玉砕モードの筆談だと思うが。

 台湾の公用語である中国語学習は日本人にとってはなかなか難しいのだ。

 台湾の中国語は北京語だ。
 しかし60年代からの改革で中国大陸では文字の簡略化が進められ現在のような「簡体文字」になっている。
 广、务、飞、习、长、书 などのように何処かしら「書き忘れですか?」みたいな感じだ。

 それと比べ台湾は昔の日本のように旧漢字のような繁体文字だ。
 上記のは、それぞれ、廣、務、飛、習、長、書 で、日本人からするとこちらの方が断然馴染みやすい。
 その分、めちゃくちゃ難しくて見たこともない漢字も出てきて、塩 → 鹽、鍵 → 鑰 etc・・・。50の手習いである中国語学習の副次的効果として「漢字のお勉強」も含まれるのではないかと思った。

 北京オリンピックの後だから他国言語参考書よりも中国語コーナーは英語コーナーに匹敵するくらい元気が良い。ペラペラと見ながら好みに合ったのを探していて、ふと気付いた。

 みーんな簡体文字じゃないか!

 台湾は繁体文字だよ。

デイリーコンサイス中日・日中辞典 読めない聞き取れない、すぐには通じない現実を確実に迎えつつあるとしても、文字と一緒に覚えないと発音だって覚えられないんじゃないかなぁ。
 取り敢えず一冊買ってきてカタカナを見ながら発音し、その漢字を覚えようとするも、个 这 东 岁 书 买 などが出てきて意味不明の無限ループ。

个 → 個
这 → 這
东 → 東
岁 → 歳
书 → 冊
买 → 買/賣

右側の方が絶対分かりやすいってば〜。

 改めて書店へ行き「初めての台湾語」を買ってきた。
 どうせ会話玉砕なら、台湾語をやろうと思うも、スペイン人がバスク語を学ぼうとした時の戸惑いと似ているのかもしれない、要がベー、點がディアム、十がザップ・・・普通の日本人には無理だっつーの、こんなの。超難解言語ですなぁ、台湾語は。

 もっとも中国語だって、過去の先週、先月には「上」、来週、来月には「下」が使われているのが興味深い。 私の感覚では逆だ。
 また「手紙」はトイレットペーパー、「本」は冊、「冊」は本と、似て非なるところも頻繁なのが日本人から見た中国語。

 いきなりは通じないけど、数回繰り返せば岩をも貫くかもしれない。敗戦間際の戦地に赴く日本兵士の気分だ。
 それでも例えば飯屋へ行って「私は温厚な性格の日本人です」なんて言うわけがないから、怪しげでも客の望む事はその場所場所での台湾人も察してくれるのではないか、と甘い考えをもってチャレンジしたい。

 はじめての台湾語ただ、世界で二番目に難しいと言われている中国語を世界で三番目に難しいと言われている日本語の日本人がチャレンジするのだもの、このちょっと似ているというアドバンテージは嬉しいと思わねば。
 因みに世界で一番難しいのはアラビア語だそうだ。私には曲がりくねった釣り針が並んでいるように見える。

 間違ってもHow do you think about it? なんて聞いてはならない。返答を聞いても意味が分からないからだ。
 Do you...?、Are you...?など常にYesかNoが返ってくるような質問をするのが入門外国語独学者のコツだよ。うんうん。

 簡体文字を見ても意味がわからないのでピンイン(ローマ字風表記)を見て辞書を引く、そして繁體文字かどうかで判断して覚えてゆくには、すげー面倒だ。 これならいっそ台湾じゃなくて北京に行った方がより効果的だ。

 でも台湾はどことなく日本人に通じる空気があるんだな。
 一度香港経由で台湾に行った事がある。
 同じ近隣アジア諸国ぐらいにしか思っていなかったけど、空港から市街地へのバスに乗ってその車窓、そして台北駅に降りた時の喧騒に接した時に初めて兄弟みたいな国に感じた。
 当時は相変わらず赤と青のストライプのビニール袋などが散乱していて汚かったけど、何処となく安堵感があったのは国政よりも同じ島国だからじゃないかと思う。
 それからより台湾が好きになった。言葉は相変わらず「おねーちゃん、ビールちょうだい(小姐、請給我啤酒)」だけだけど。

 それでも発音が大事、というのに気付き、付属CDRを聞いてみた。
 ご丁寧に同じコーナーに「ゆっくりスピード」と「ノーマルスピード」の二つが収録されていて、かつ男性と女性の二人の発音が入っている。
 基本的にこの本は自分に合っていて、とっても良い教本だと思うのだが「私は行く(我去)」の発音、男性は「ウォチュィ」、女性は「ウォチュー」・・・おいおい、同じ本でなんで違うんだ?
 もしかしたら私には別々に聞こえるけど中国語では同じ、という意味?訳わかんねぇ〜。

2009.8.30