グラナダへ向かう電車は 低潅木のまだらに生えた 名も知らぬ岩山をいくつも過ぎて やがて乾いた穀倉地帯を抜けて行く シエラネバダを遠くに見る 茶色い小麦畑には 赤いポピーまで咲いていて 悪夢のような平和な光景
灼熱の穀倉地帯を電車は走る 地獄からの使者のように 町に用事のある人や ふらりと舞い降りた 東の国からの 旅の終わりを探す旅をする 魂を乗せて