十一月の空が あまりにも薄青く 町の上に広がっているので そこに水などないと分かっていても 触れてみようと思い 腰のネジを巻いて 二メートルになり 三メートルになり 十キロになり 成層圏に入る
それでも届かず 青空で心もとなく揺れていると 同じ思いの頭が ネギ坊主のように ユラユラと浮かんでいる