季節の変わった朝 自分の住む星の地面が青く透明に澄んでゆき 遠くにそれより蒼い炎が揺れている 炎から舞いたつ時告鳥 空を見上げれば 空も透明さを増して 自分は天空に立っていることを知る
このまままっすぐに歩いて行こう 天空に沿った道を 時間は地軸に垂直に進み 反射することはない
過ぎゆく夏風に 細木に咲く白い花がいっせいに揺れる 一本を胸ポケットに挿し 歩き始める 笑うように鳴く時告鳥と 巣のある蒼い炎や 地軸の向きや 二千年前に旅立ちまだ帰ってこない 黒い髪の巡礼の話をしながら