■「東洋の歴史」 T履修 4単位 2019.10
指定テキストは、A5判350ページからなる『東洋史概説』で、その範囲は殷王朝から文化大革命とほぼ中国全史で長すぎる。結果として後漢から辛亥革命辺りなのだが、それでも長く、だいたいの説明という意味の「概説」通り、その一冊では間に合わず、当然何冊か書籍を用意しなければならない。
それでも中国史の多い東洋史コースなので、他の科目でも活用したテキストがそのまま流用できるのが嬉しい。
スタンダードなのは、『新版 中国の歴史 上/下』昭和堂(2009年) だと思うが、同じ昭和堂から2016年に『概説 中国史 上/下』も出ている。いずれも一応時代に沿って記されていて前者の方がその流れを把握しやすいのだが、後発の後者は「新しい発見、学説、解釈を取り込んだ」とオビに記されてあるようにリポートに幅を持たせるのにはとても興味深い記述が多い。
と言って、結局は4冊購入してしまった。アマゾンだと中古で各数百円だからリーズナブルだ。
ついでに、他の科目で指定された、いずれも佛教大学出版の『中国史 ー中世ー』と『中国史 ー古代ー』も使用した。結局、東洋史コースの専攻科目においてはこの6冊揃えておけば全てフォローでき、少なくとも『中国の歴史』は必携かと思った。
中国史の中で、一番煩雑なのは、やはり東晋(五胡十六国)・南北朝で、政治にしろ社会、民族、仏教等、その違いを問われる。東西南北や前後に秦や燕などがくっついた国々が入れ替わり立ち替わり登場して、流れを覚えるまで頭はウニ状態だった。
専攻科目では、この「東洋の歴史」はラス前受講で、ほぼ中国史を網羅した。たまたまか、抜けてしまった(やらなかった・出なかった)のは、五代十国~宋代、及び清朝初期ぐらいだ。文学においてはこれらの時代は重要なのだが歴史になると逆になるのが印象的であった。
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