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再び大連へ/再訪大連
 

再び大連へ

【マッサージ】

 初日、叔父さんは疲れたと言って夕食後にマッサージを頼んだ。
 瀋陽のホテルは瀋陽北駅前にある時代広場酒店(Times Plaza Hotel)というホテルで、口コミを見ればまぁまぁだ。

 何処かで軽く一杯飲もうと外に出てみれば、ホテル周辺何もない。
 ホテルマンに聞けば中街というところに大きな夜市があってタクシーで数分。私も多少疲れていたので駅前をブラブラすることにした。
 店はいろいろあったけど基本的に食堂ばかりで、さすがに夕食後にまた何かを食べる気にはなれない。夕食をキャンセルしてこういうところで中華料理と一緒に酒を飲みたいのだが、ツアー参加にはそういう自由がない。

マッサージ/按摩 小一時間ぐらいで部屋に戻ってみれば、若い女の子が寝ている叔父さんの上に乗っかってスコスコと体を動かしていた。
 叔父さん、オンナを買ったの?・・あ、そうか、マッサージを頼んだとか言っていたのを思い出した。按摩さんって盲目の座頭市やおじちゃん、おばちゃんとかだと思っていたらホットパンツの若い今風の女の子。
 「足ヲコッチ」「ウツブセニナッテクダサイ」「ココハ痛イデスカ?」などの仕事用語の日本語はできるようだ。

 マッサージ歴は3年、一番多いお客さんは韓国人で、次が日本人、中国人。外国には行った事がなく、行ってみたいのは北朝鮮ではなく韓国とのこと。
 日本も行ってみたいけど高いのでまだ無理と言っていた。なんでも6日間ぐらいで15万円、かつ旅行中に不法滞在就労風逃亡が頻発しているので帰国したら返却される150万円ぐらいのデポジットが別途必要らしい。
 後でそのことをガイドさんに聞いてみると、デポジットはだんだんと緩和されつつあるけど、ディズニーや銀座などの観光はたいていオプションになるので旅行費用は20万円を軽く越えてしまうそうだ。ふ〜ん。

 「お友達ですか?」
 「いや、叔父さんだよ」
 「へぇ、叔父さんと旅行?イイですね。でもこの叔父さん、かなり胃が悪いですねぇ」
 「悪いもなにも数年前に癌で胃と食道を取ってしまったのでないよ〜」
 さすが按摩さん、ツボで分かるんだ。

マッサージ/按摩 叔父さんを見ているととても気持ちよさそうなので私もやってみようと思った。実は按摩は今までやったことがなく今回お初筆下ろし。最終夜の大連でお願いした。
 ガイドさんの会社と提携していて、その店までのバス送迎、または部屋まで来るのも同じく全身マッサージ90分3,000円、60分2,000円。日本や台湾のと比べてみると割安価格だ。私は60分の足マッサージをお願いした。
 やってもらう前にシャワーを浴びて足を綺麗に洗って・・デリホスを待つ気分ってこんな感じ?

 叔父さんがやってもらった後に私の番なので先に近くの天津街夜市へ行き、戻ってきたらやはり座頭市じゃなくて今風の普通の若い女の子。私はマッサージ師への偏見があったのかもしれない(懺悔)。

 「ケン坊〜、日本語のできる人をって頼んだのにダメだよ喋れないよ〜」
 聞いてみれば日本語学校に通っているとのことで、どのくらい?と聞けば「2ヶ月デス、今カタカナ勉強シテマ〜ス」。
 マッサージ歴は4年、マッサージ学校というのがあって3年で卒業だから専門学校なのだろう。そこから計算すれば、彼女は24才ぐらい。大連なので一番多い客は日本人、そして韓国人、中国人。

マッサージ/按摩 同じツアーの人が万歩計を持っていて、その日は1万歩。どのくらいの距離を歩いたのか見当がつかないけど、それなりに足が痛い。
 ただ痛いのはアキレス腱や足の裏辺りだけど、マッサージのおねーちゃんは足指をコネコネしたりひっぱったり。足裏のツボも押してはくれるけど、叔父さんのように「いやぁ〜、痛いけどとっても気持ちい・・・」みたいな感覚にはならなかった。残念。
 後で聞くと「ケン坊はまだそういう年齢に達していないからだよ」・・そうかな?

 彼女は日本のテレビを良く見ていて摔跤(shuai1jiao1)というスポーツが好きとのこと。
 そんな単語なんて知らないから、どんな感じのスポーツ?どうやら戦うスポーツのようだ。ユニフォームは?黒い小さな下着を付けているだけ。バイ●×とかいう選手が一番強くて大好き〜!・・・・K1とか格闘技のことかな?
 「叔父さん、白か百の名字の格闘技の選手っている?」
 「百瀬じゃないかい?」
 後で電子辞書で調べてみたら、それは百瀬ではなく白鵬で、格闘技でもなく相撲だった。

 ついでに中国語のお勉強を聞いてみた。人を呼ぶ時、なんと言うか?
 レストランとかだと女性店員へは「小姐」、男性なら「店員」とか。路上等公共的な場所だと、男性は年齢関係なく「先生」、若い女性なら「妹妹」、年配の女性へは「姐姐」。すごーく勉強になった。

 家は大連市内だけど、依頼の呼び出しは深夜まで及ぶので近くの宿舎で待機しながら泊まるそうだ。マッサージって大変だ。
 気が付けば1時間ずっと中国語を喋っていた。叔父さんのマッサージ中を入れれば2時間近い。中国語の学習、マッサージよりも絶大な効果があった。
 今度からマッサージに通う事にしよう。