クラブツーリズム
「けん坊〜、中国語勉強しているのなら今度一緒に北京に行こうよ。万里の長城に是非行ってみたいだ。以前行ったのだけど強風で登れず死ぬまでに一度だけでも登ってみたいんだ」、2010年のGW、親戚の結婚式にて叔父さんから言われた。
「6月下旬ね、予約はオレの方から入れておくから日程空けておいてね」。
癌で食道と胃を取ってしまうも国内海外問わずあちこちらと良く旅行をしていて、死んだ親父の年齢をも超えた元気過ぎる75歳の叔父さんである。
私もその歳まで生きて元気に旅行ができたら良いね。
旅行会社から送られてきた封筒には「クラブツーリズム」と記されていて近畿日本ツーリスト(通称キンツリ)の系列子会社みたいだ。
3泊4日で48,840円・・・この端数は何なんだろうか?
封筒の中にはA5サイズの小冊子が入っていた。
中国の生活事情や北京観光における情報がいろいろ載っていて、行く前そして現地でもとても重宝しこのサービスは何よりもありがたかった。
75歳の人がまさかフリーツアー等に申し込む訳がなく、スケジュール表には行程がびっしり埋まっていて最終日の午前中だけが自由行動だった。
フルタイムツアーには殆ど自由はないけれど、その分、行き先や食事などそのつど自分で手配する必要がなくガイドさんの言われるままバスに乗っていれば良いのである意味、気が楽だ。
こういうツアーは生まれて初めてなので、小中学校の林間学校や修学旅行同様、どことなくみんなで行く遠足気分になった。
北京の空港はオリンピックとかで新しくなったのだろう、フランスのシャルルドゴールを思わせるような綺麗でお洒落で広かった
私のパスポートには最初こそスペインの入国スタンプが1つあるけれど、それ以外は全てバコバコと「中華民国」「中華民国」「中華民国」「中華民国」「中華民国」「中華民国」と押されている。果たして入国できるのか?と、とっても不安一杯だったけどすんなり入れてくれた。
スケジュール表の「旅のしおり」には「北京飯店にゆったり3連泊、5大世界遺産を巡る北京4日間」と記されてるが、火サス(火曜サスペンス)のタイトルのようにやたら長い。ほんとにこんなに長いタイトルツアーなのか?
空港に迎えに来たバスのフロントには「5つの世界遺産めぐる北京4日間 北京飯店にゆったり3連泊」と記された紙が貼られていて、なるほど・・いや、あのぉ、ツアー名はもうちっと明瞭な方が分かりやすいと思うのだけど。
例えば「クラブツーリズム 6月19日〜22日 北京飯店 ガイド:陳」とか。
観光を終えて駐車場に戻ると似たようなタイトルプレートを貼った似たようなバスをたくさん見かけたからだ。良く見ると、HIS、JTBとか記されてはいるが間違えて乗る人もいるだろう。
日程とホテルが違うだけで行くところはだいたいみんな同じで、ホテル、ガイドそして旅行客もみんなベルトコンベアーに乗って日程を消化する感じだ。しかし個人旅行だとタクシーでもチャーターしない限り1日でこれだけ回るのは難しい。そういう意味ではフルタイムツアーはお手軽と言える。
ガイドは20代半ばの若い女性の陳さん。
見聞だけど年配のおじさんガイドから反日的なことを言われたと、散見ならず散聞したところからすれば、怪しげな日本語を喋ってはいたけれどそんな余計なことを言わない若いガイドでラッキーだったかもしれない。
二十歳の可愛いアシスタントガイドもいてデジカメでの記録係も兼ねていた。
途中シャッターが押せない〜!カメラが壊れた〜!と言って私のところに聞きに来た。会社のカメラで、当人使い方が分からず写真に関しては全くのシロウト。キャノンの廉価版一眼レフだけど、単にセルフタイマーのボタンがONになっていただけ。
そして最終日の空港に向かうバスの中で、そのアシスタントネーチャンが撮ったA5サイズプリントをありがちな名所旧跡が印刷された小冊子に貼り付け、なんと1枚60元(800円)で売り始めた。それならカメラトラブルサポート代として100元ぐらい徴収すれば良かった。
画質は悪いし、ピントも色もイマイチ、フレーミングも最悪で、こんなの誰が買うかぁ?と思っていたら、画質低下はシミやしわをごまかすのだろうか、数人のおばちゃんが買っていた。
それでも親身的に一生懸命ガイドしていたところでは好感度があった。
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