187万円
ツアーに参加してみて、名所、おみやげ屋、バス移動の3つを順番に繰り返しているのが分かった。
朝7時半ホテル出発し、ホテルに戻ってくる7時半ぐらいまで、上記3つを最後の夕食まで時間の許す限り繰り返し続るのでかなりハードだ。
夕食後ホテルへ、というのもあれば、そこからオプショナルツアー3,800円で京劇、サーカス、カンフーショーなどを見るのもある。
私なんぞは風邪引きもあるのだけど夕食の時点でバテ気味になっていて早くホテルへ戻ったけど、引き続きオプショナルツアーに参加する人もそれなりにいて、みんなタフだ。
案内されたおみやげ屋さんは、お茶、シルク、雑貨、翡翠、ラテックス工場、磁器etc。
昼食後ガイドさんが、これからみやげ屋ではなく昼寝しに行きますよ〜、みんなでぐっすり眠りましょうね〜。なんだか嬉し過ぎるコースじゃないか。
着いたところはゴムのラテックス工場で、日本語を喋る女性職員がラテックスの枕とマットレスの素晴らしさをこんこんと説明し始めた。早く寝かせろよ〜。
20分ぐらいの説明の後、やっと案内されたのは広い50ぐらいのベッドが置いてあるショールーム。私はすぐ横になってグガ〜。
「・・・ケン坊・・行くよ〜」、叔父さんに起こされて時計を見たら30分が過ぎていた。その叔父さんの両腕には真空パックの手提げがぶら下がっていた。
「え、買ったの?」
「うん、まくらをかみさんとむすめに2つね」
ラテックスの枕は8,500円。
日本で買うより安いけど、探せば6,500円ぐらいのがある。ま、北京で買った思い出として考えれば割高ではないけど。
という私もシルクのシーツを1枚、カミさん用に買った。真空パックにするのでかなり小さくなった。
古代建築博物館というところに案内された。
釘を使わない昔ながらの木造建築の説明やその時代の遺跡物などを修正修復しているところである、と流ちょうな日本語を喋る女性職員が説明していた。
何百年前の直径3mの1本の木をくり貫いて螺旋状に作った工芸品は逸品でこれだけ見られただけでも北京に来た甲斐があった感じだ。
そういうのを見せられた後に案内されたのは、何やら磁器や瀬戸物などの工芸品が陳列してあるところ。
その奥に3棹、木製枠ガラスばりの飾りダンスがあって中には豪華な水晶、翡翠、磁器などの工芸品が8つぐらい飾られていた。タンスの大きさはサブロク(ドア1枚)の一回り小さいぐらい。
その女性職員はこれら工芸品の素晴らしさをこんこんと説明した後「昨日は韓国からのお客さんがこれを買ってゆきました」
へ、買った?っつーたって幾らだよ、これ。
国立博物館にあるということは、本物でかつ年代ものなら数千万円?
その女性職員が「国立ですので全て本物です。販売したお金は工芸品の修理に宛てがわれます。送料、郵送先の関税等全て含めて187万円です」
そこにいた私たち30人、一斉に「ええぇーーーー??」
聞けば年代物ではなく、現代の名匠が作成した一級美術工芸品とのこと。
ドア1枚ぐらいの木製ショーケースに工芸品が8つ、これで187万円・・うーむ、日本人、誰も買わんよ〜。
と思っていたら、なんと手を上げたおばちゃんがいた。
これまたみんな一斉に「おおおおぉぉぉーーー!!」
鑑定書がつくとは言っても、本当に187万円の価値があるかどうか微妙だ。良心的に値切って半分の90万円だって高い。1/3の60万円辺りだって微妙かも。
外に出てプラプラとスナップしていると、同じツアーの人がやってきて「あーいうの、中国のどこでもやっているのですよねぇ。みやげ屋じゃなくてフォーマルな美術館風なところに案内してその雰囲気で売る商売が・・。それが国立というところが中国の凄いところかもしれないですねぇ」
ま、違法ではないし、まがい物でもないちゃんとしたシロモノ。ただちょっと割高なだけだから問題はない。
ラテックス工場やシルク工場などにて、みんなそれなりにたくさん買っていた。ガイドさんや旅行会社にそれらのキックバックがあって格安ツアーが成り立つと。なかなか上手い商売だねぇ、これは。
嘘かホントか分からないけどガイドさん曰く、北京の平均月収は9万円で、ガイドは朝から晩まで働くので13万円。
187万円のキックバック、ガイドに5%行くとしたら9万円の平均月収だ。
帰りのバスの中でガイドさん、今まで見たこともないぐらいに頭を下げ上手な日本語で「みなさん、いろいろたくさんお土産を買っていただきありがとうございました!」
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